施工例紹介
工事件名 九幹鹿、小塚T他工事
施工者 前田・浅沼・今村特定建設共同企業体
施工場所 熊本県 熊本市 釜尾町51番地
施工方式 引戻し回収型パイプルーフ工法(到達立坑なし)
使用鋼管 φ812.8mm t12.7mm L6.0m 鋼管
施工数量 スパン延長 67m スパン数 13本 総延長 871m
概要
株式会社 イセキ開発工機  ISEKI POLY-TECH,INC.
 本工事は、九州新幹線の小塚トンネル建設時、一部区間にトンネル上部のわずか4m上方に産業処分場の敷地があるため、その防護工としてトンネル内部よりパイプルーフ工を施工しました。
 トンネル内部からの先受防護工のため到達立坑が無いので引戻し回収型であること、また、巨礫混じりの岩盤層で67mの距離を高精度で施工出来ることを考慮してイセキパイプルーフ工法が採用されました。
推進箇所イメージ図
トンネル内部での施工となる為に、推進設備設置後はクレーンが使用出来なくなるので、中央部に電動ホイストを設置し、トラバーサで可動する推進架台を採用しました。
ジャンクション(=鋼管同士の継手)がないので、全路線分の発進坑口を最初に取り付けます。
トラバーサを設置し、推進架台・元押装置を組みます。
パイプルーフ作業場所からトンネル方向を向いた写真です。
上の写真とは反対方向の、トンネル側からパイプルーフ作業場所を向いた写真です。トンネルの入り口から約670mの場所なので、泥水プラント等もトンネル内部に設置しました。
泥水処理機(デサンドマン)と掘進機操作盤です。
掘進機を吊設備下部までトラックで運搬し、吊り上げてからトラバーサで受け取りに行きます。トンネル内部や上部から直接吊降ろせない場合は、事前に入念な検討をして各作業を円滑に進めます。
最上部の路線です。元押ジャッキの伸びる長さより鋼管の長さの方が長いため、通常ならばストラット(=鋼製の一体型推力伝達体)を用いるところですが、吊設備やスペースを考慮し、今回は推進架台に押コマを設置しました。
1路線の推進を完了し、掘進機を引き戻したところです。右側は、引き戻し時に脱落する部分のオーバーカッターです。
このあと、先端閉塞→架台移動→次路線推進と続きます。掘進機は弊社工場へ輸送し、各所点検整備を行い、再度ケーシングに組み込んで現場へ再輸送します。
無事に全路線(13本)のパイプルーフ施工が完了しました。右側は、パイプルーフ部分のトンネル掘削の様子です。
掘進機が現場に搬入されました。
長距離輸送後なので、施工担当者が入念に各部を点検している様子です。